歯科矯正の種類

矯正歯科治療とは

矯正歯科治療は、歯並びが悪いことが原因で起きるトラブルの解消を目的とした治療です。歯並びや噛み合わせが悪い状態のことを「不正咬合(ふせいこうごう)」といい、次のようなトラブルを引き起こします。

  • 歯並びの見た目が気になり自信を持てない
  • 発音が悪くなる
  • 食べものをうまく噛めない
  • 口が自然に閉じないため口呼吸になる
  • 歯をうまく磨けないためにむし歯や歯周病のリスクが高まる

矯正装置で歯に力をかけて歯並びや噛み合わせを整えることで、上記のようなトラブルを解消できます。審美面だけではなく機能面のトラブルが解消し、食事や会話など、日常生活のさまざまなシーンにおいて快適性が高まるでしょう。

歯並びをきれいに・噛み合わせも整える歯列矯正の種類

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットという矯正装置を取り付け、そこにワイヤーを通すことでワイヤーが元に戻ろうとする力を利用して歯を動かす矯正治療です。歯の表面に装置を取り付けるため、表側矯正とも呼ばれています。

メリット

  • 幅広い症例に適用できる
  • 取り外しの必要がない

デメリット

  • 矯正装置が目立ちやすい
  • 金属部分で口腔内を傷つける心配がある
  • 固い食べものや粘り気が強い食べものを制限される場合がある

なお、プラスチックやセラミック、ジルコニアなど目立ちにくい素材で作られた矯正装置を使用することで、審美面のデメリットを軽減できます。その一方で、金属の装置と比べて費用が少し高くなり、素材によっては強度が劣るというデメリットもあります。

裏側矯正

裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットを取り付けてワイヤーを通し、ワイヤーが元に戻ろうとする力を利用して歯を動かす矯正治療です。舌側(裏側)に装置を取り付けるため、舌側矯正とも呼ばれています。表側矯正と比べて高い技術が求められます。

メリット

  • 外側から矯正装置がほぼ見えない
  • 取り外しが不要

デメリット

  • 表側矯正と比べて高い技術が必要なため費用も若干高い
  • 表側矯正よりも矯正力が低いため適応範囲が限られる
  • 口腔内を傷つけるリスクがある
  • 慣れるまでは発音しづらく感じる場合がある
マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、透明で薄いマウスピースを歯に装着し、歯に力をかけて理想的な位置へと動かす矯正治療です。1人ひとりに合ったマウスピース装置を作製するため、歯型を採ります。そして、歯科技工士やメーカーによってオーダーメイドのマウスピースを作製します。治療段階に応じて新しいマウスピースに交換しながら歯を動かす仕組みのため、痛みが比較的少ないことが特徴です。

メリット

  • 周りの人に気づかれにくい
  • 取り外し可能なため普段どおりに食事や歯磨きができる
  • ワイヤー矯正と比べて痛みが少ない
  • 口腔内を傷つける心配がない
  • 金属アレルギーの人でも安全に利用できる

デメリット

  • 適応範囲に限りがある
  • 装着時間を守れないと効果が低くなる
  • マウスピースの洗浄が必要
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